テニスの王子様

すきなのは純白

「不二君、僕は貴方に会えてとても幸せだと思いますよ」 「どうしたの観月、急に」 「だからね不二君」 「いつまでも僕の顔色を伺うような、鬱陶しいおどおどした瞳で見るのはおやめなさい」 あの試合でプライドを木っ端微塵に叩きのめされたのは僕なのに一…

きみに恋してる

命拾いしたね、観月にこりと笑った ●きみに恋してる 休日の予定を聞いたら他校に行ってデータ収集だというから、無理矢理僕もついてきた。だってそうでもしないと平気で何日も会えないのだもの。観月は薄情だ テニスをしていない僕など何の価値はないと、会…

無邪気さでとどめをさす

ゆうしにはおしえてやるよ 内緒だからな? 最近やったドラマの話だったか何だったか、流れは良く思い出せない。よく喋る岳人の話題はどんどん変わっていくから。こちらは声を聞きながら相槌を打ってやる そう、もしかしたら岳人の友人の誰かに彼氏が出来たと…

かたこい。

「柳生、すきっていったらどーする」「ならば私の前から消えてください」 「......」「......」 「嘘じゃ、じょうだんじゃよ」「......」 「それならその涙を止めてください。まるで私が苛めているみたいじゃないですか」

かけひきは無用

笑い飛ばして終わりの冗談のような始まりで付き合いはじめた。軽いきっかけ、軽い言葉。場所なんて下校するやつらのざわめきが聞こえる学校の廊下普通の話のついでみたいに。 柳生はいつものように飽きるまでの詐欺師ごっこに巻き込まれたと 思っているのだ…